逃げられて思うこと

 ずーっと、べったり、いっつも一緒で、こいつがないとやってられない。そう思っていても、ちょっと外の世界を見たらそっちに興味がわいちゃって飛び出して、いつもならすぐに帰ってくるのに逆にそっぽを向いてどこかへ行ってしまう。
 結局、ひとりでは生きていけない外の世界に出て行ってしまって、鳴いてみてももう帰る場所もわからない。
 人生って往々にしてそういうもんだよね。
 もちろんそのまま外の世界で生きていけることもある。
 そのとき、かつて離れられなかった暖かい場所は、その目にどう映るんだろう。
 オード・リーはちゃんと戻ってこれた。とりあえず僕としては良かった。