醍醐八十八郎

 この前、TRPGのビーストバインド・トリニティを遊んできました。
 昨日に続いて、そのときのキャラも紹介してみます。
 
 ビーストバインドは、現代ものTRPG。プレイヤーは魔獣(狼男とか吸血鬼とか半魚人とか改造人間とか、人間でないことを隠して生きているもの)のPCを作成して、人の知らない闇で起こる事件の解決などをすることになります。
 自分が選んだテンプレートは、「魔王の息子」。キャラ名は醍醐八十八郎。「こっちの世界では、何番目に生まれたかで名前に数字をつけるんだろう?」と日本文化を少し間違って把握して、魔王の八十八番目の息子だったのでこの名前をつけた、という感じ。醍醐はよい血筋の人の名前っぽかったので、つけました。
 ボロアパートに住み、大量のアルバイト掛け持ちの中で暮らす、人間味溢れるイケメンDQN。「魔王としていつか君臨する日まで、お前ら地上をちゃんと守れよ!」ってな感じで、悪いことはしないし、人間にも道徳とかを求める、いい魔王候補です。
 「早くこれ終わらせないと、夜勤のシフトが入ってんだ」とかグチりつつ、レッドブル片手に闇の事件を解決しておりましたよ。ケータイ越しにいつも店長に謝っておりましたよ。
 
 で、この「魔王の息子」ってテンプレートには、特殊アイテムとして「お付きの従者」ってのがついてくるんですよ。
 召喚して敵と戦う際の武器のようにしたり、身を守る盾にしたりと、あれこれ使い勝手のいいアイテムであり、これにキャラを乗っけることで一人二役を楽しんだりできるわけですが。
 しばらくは八十八郎くんだけでキャラをもたせて、ここぞというときにお付きの従者を呼ぶことにしました。
 最初はボロアパートを管理してる大家のババアにするつもりだったんだけど、プレイ中に路線変更。バイト先の店長が「お付きの従者」になりました。
 「醍醐君、シフトが乱れまくってるんだがどうなっておるのだね」「はい店長、こいつら片付ければすぐにでもバイトに戻れますんで」「よろしい、早く終わらせて棚卸しだ!」といった一人芝居を楽しみつつ、店長登場。
 これがまたダメージ軽減に出てきた店長のダイス目がいいんだわ。さすが店長自衛隊に撃たれてもびくともしないぜ。
 おかげで特に能力値も存在せず、これといって設定もつめていない店長が「こいつマジで只者じゃない」とプレイヤー諸氏に認識され、プレイ中盤からわたしのPCは店長になってしまってました。
 
 シナリオの最後、魔界に帰って結果報告をする際の店長は、魔王にも八十八郎君にも平伏。しかしひとたび地上に戻れば、またもやバイトと店長の間柄になるという、舞台によって立場が逆転する様が、我ながらなかなかいい関係性でした。
 「この店はどうなってんだ! 店長を呼べ!」「マジで呼んでいいんすかお客さん」「何事かね醍醐君?」「ひい! なんかこええ!」結局何のお店の店長なのかは良くわからずじまい。