少しだけTRPGな話

 僕はワンピースって、TRPGのことなんじゃないかと思うんですよ。


ランティス:出たよwまた訳のわかんねーこと書いてあるな。
ユーリン:マスター、この言葉に聞き覚えは?
GM:じゃあ、全員知力判定。ミルは雑学技能を持っているので、その技能を足して良いよ。
ミル:ありがとうございます! ……あ、でも出目が……w
ユーリン:こりゃひどいね。でもこっちは完全成功。
ランティス:うへwこっちも完全成功w技能持ってるミルだけ失敗かよwww
GM:なんだかなー。じゃあ、ミル以外はそのワンピースというのが何かがわかるよ。


 ここで言うワンピースとは、衣服のワンピースのことではなくて、漫画のほうのワンピースです。海賊の。ゴムゴムの。しかもその漫画のタイトルであるところのワンピースじゃなくて、漫画に登場する方の、ワンピース。『ひとつなぎの大秘宝』と呼ばれている方のワンピースです。
 海賊王ゴールド・ロジャーが「この世の全てをそこに置いてきた」と言って処刑される、漫画の中で海賊たちが求める宝であるところのワンピース。それがTRPGなんじゃないかなと、僕は思うのです。


GM:「おやおや、これはまた大きく出なすったな」その老人はそう言いながら、部屋の奥にある細身の剣に手を伸ばすよ。
ランティス:剣を構えます!
ユーリン:いや待て、まだ話の続きを聞いたほうが良い。
ランティス:そんなことやってる間に先攻取られたらどうするんだよ!
ユーリン:もし攻撃をされても一発食らうだけだ。それよりは情報を優先した方が良い。そうだろ、マスター?
GM:僕に聞かれても困るよー。
ミル:まあまあ、そうケンカしないでふたりとも……。と言いながら、ランティスとユーリンの間に入ります、マスター!
GM:「おや、お前さんが相手かの?」老人はミルに切りかかってくるよ。
ミル:そんな!?


 この世の全てって言ったら、たいしたものですよ。それはつまり世界と同義だということですからね。
 だから僕は、キャラクターを作成し、そのキャラの人生を追随し、世界に干渉を与え、何人もの頭と言葉を使ってそこに新しい世界を改めて作り出す。そういったこのTRPGこそが、世界の全て、つまりワンピース、ひとつなぎの大秘宝なんじゃないかと思うんです。
 その辺みなさんどう思います?


GM:……と言うことなんだが、みんなどうするかい?
ユーリン:そう言われましても。
ランティス:もう一回知力判定でもする?ww
GM:そういう問題じゃないと思うよー。
ユーリン:というかまず第一に、TRPGの説明を何もしないままこんな状態で書き続けて、大丈夫なんだろうか。
一石:そうなんですよね。
ミル:うわ! ビックリした!
一石:あ、どうも、はじめまして。
ランティス:勝手に混ざってるしwwたやすく垣根越えるなよw
ユーリン:同意。
一石:いや、TRPGって限りなくワンピースだよなって、僕のジャンプ脳が導き出したのは良いんですけど、いちいちワンピースとTRPGの説明をしてから話に入るのも、まだるっこしいかなと思って。
ユーリン:思って?
一石:うーんと、奇をてらってみた?
GM:奇をてらう必要は、なかったんじゃないかなあ。
一石:やっぱりそう思いますか。思いますよね。
ミル:でも、わたしはなんとなく言っていることはわかりましたよ!
ユーリン:そりゃ、TRPGの中の側の、我々だからだろ……。


 と、作り出した世界にも更に自己が改めて干渉できる、入れ子仕掛けの脳内遊戯。これこそ世界を無限に作り改変しそこに参加し味わうことのできる、えもいわれぬ体験。まさしくテーブルトークロールプレイングゲーム(卓上会話役割演技遊戯)ですよ。
 今回は完全に僕個人の脳内で処理しましたけど、本当は何人かで集まって話を作ってそこにダイスの運が加わって。みたいな感じで世界が作られていくわけで、その偶然性なんかも込みで、「TRPGって世界だよなあ」と思うんです。
 ここまで読んでもTRPGのことがさっぱりわからなかった人には、いずれ改めて僕が説明しますから、それまで気長に待っていてください。またいつか機会を設けましょう。というか、僕はTRPGについて語りたいことが多すぎて一回きりのコラムなんかじゃ追いつきません。時間があれば一日中だってTRPGのことをしゃべったり考えたりして暮らしていけるんだ。
 もしくはTRPGの説明に関してお急ぎの方は、グランドラインを一周してください。そこにゴールドロジャーがTRPGのルールブックかなんか置いてきているはずです。多分。それ読めばわかる。