ロスト・イン・ラマンチャ

 正確には後追いの製作日誌になるんだけど、わざわざカテゴリーを作るのも何なので、告知扱いでとりあえず書いてみます。書くこと増えたらカテゴリー分けますね。
 さて、今回のM3の新作がどういう過程で出来上がったかの話をしようじゃないですか。
 まず第一に、前にもお話しましたが「闇;灯休んでソロやろうか」的な話が遊女さんから来たんです。で、実のところそれほどそのときに「ソロでこういうことやりたい!」っていうのはアイデアはなかったんだけど、折角だからこれを機に何かやろうと思ったのです。
 闇;灯を離れて僕が音楽をやるとなったときに、頭に浮かんだ「やりたいこと、やってみたいこと」は、大きく分けて以下のふたつでした。


1.男ボーカル向けの歌詞を書いてみたい。
 同人音楽で依頼で歌詞を書いていると、どうしても歌い手は女性になりがち。僕は、一人称が『僕』の歌詞も女性に書きますが、それだって女性が歌う一人称が『僕』の歌(いわゆるボク歌?)のイメージからは外れないように書いている。
 だけど最初っから男が歌う、男臭い、フォークだったりロックだったりもっとアングラな感じの歌詞とかを書いてみたい。


2.今まで絡みが少なかった知人と絡みたい。
 最初に槍玉に上がったのは、瞳●識でライブサポートをしてくれているけいすけ。ライブでは大活躍なのに、いまだ音源では殆ど参加していない。だからけいすけと作品を作ろう。
 とべないぼうしと合作もしていないから、絵も彼に描いてもらおう。歌うのは誰が良いだろう。おお、知り合いに歌がうまいやつをひとり知っている。しかも声もはっきりしていて聞きなじみがあり、みんなも良く知っている人。そうだ赤身マグ朗だ!


 こういった思いが当初はあり、M3に申し込んでみることにしました。なんか名前も付けた方が良いだろうということで、闇;灯のパロディで闇;盛で。最初は下がってるけどあとから上がっていくぜ的な、這い上がっていくぜ俺たち的な男らしい意味合いで。
 しかしこのCDが出るまでの間にとべないぼうしとの合作は詩集で済ませてしまい、けいすけは遊女ソロでがっつり絡んでCDを出すことになり、色々と計画は予定通りには行かなくなってきたのです。でも別にこれは悪い方向性じゃなくて、良い方向性での計画の変化だから、別にそんなに気にしなくても良いことでした。
 でもこの後にもっとでっかい問題が控えてたんですね。作曲家と作詞家と歌い手がいればCD作れるんじゃないかと思ってたら、大きな問題があることに途中で気づいた。
「じゃあけいすけのところで歌収録すればいいかねー」
「いや、ウチは鍵盤の収録は出来ても歌はとれないっすよ」
「え、そーなの??」
 この辺が、同人音楽業界にいながら作詞以外はめっきり門外漢の、自分のマヌケさの露呈です。恥ずかしい。
 と言うわけで、急遽知り合いのつてをあたって、どうにか歌の収録の出来る場所を探すことに。


知人A「ウチはギターは収録できるけど歌は無理ですよ。子供がうるさいし」
知人B「なんか上の家がリフォームはじめちゃったみたいで」
知人C「忙しくてイベントにも行けない有様です」


 どこも収録が出来ない!?
 そんなやり取りをしている間に、赤身マグ朗の歌収録に許された時間は刻々と過ぎ去っていきます。
 そう、昨日も告知しましたが、赤身マグ朗こと遊佐邦博は、M3の次の週には公演が控えているのです。本当なら歌を覚えて収録に駆けずり回ってる時間は殆どない。時間に余裕があればバイトして劇団の運営費を稼ぐか、稽古稽古の日々ですよ。
 「ええいこうなったら」とマイクを買ってきて、我が家での宅録を試みることに。だが時を同じくして僕に襲い来る不健康の波。果たしてどうなる?(答えは昨日貼ったニコニコ動画で)
 答えは出てるんだけど、続く。