鳴ったり鳴らなかったり、電話

 実家の母が、「どうも家の電話の調子がおかしい。繋がらなかったり、繋がったかと思うと話している最中に切れてしまう」と連絡してきた。
 試しに僕の携帯で連絡を試みたけれど、まさに聞いたとおりの症状。前からどうにも電話回線の調子は悪かったので、ついに本格的な故障が起きたということだろうか。
 どう対処するべきか、NTTに電話してみることにした。故障担当のセンターに携帯から連絡。


トゥルルルル ガチャ
「……はいぃ、こちら……NTT故障受付センターの○○ですがぁ(老人風の声)」
「あの、実家の電話がこれこれこういう感じなのですが」
「ああ、なるほどねぇ。わかりました、ちょっとお調べー、いたしますんで。住所の方教えてもらえますかぁ」


 妙にトークのテンションがおじいさん風の、まったりとした声で対応されて意外だった。
 間違えて商店街の電気屋に電話しちまったんじゃないかと思うほどのアットホームな声質と受け答え。
 あんまり杓子定規な電話受付をされると、「この人話聞いてないんじゃないか」と不安になるほうなんですが、NTTに電話してあんまりざっくりした人に応対されると、それはそれで不安になるな。
 ちなみに電話は父がなんとかしたらしいです。老人力侮りがたし。