わっしょい!わじマニア終了に際して

 今週月曜日発売のジャンプで、残念ながら『わっしょい!わじマニア』が終了してしまいました。明日発売のジャンプには、もうこのマンガは載っていません。
 さんざんな評判でスタートし、その評判にたがわずあっさりと打ち切られてしまったこのギャグ漫画について、ごく簡単ながら触れさせていただきたいと思います。


 わじまさとし先生の新連載が始まると聞いて、誰なのかが思い当たらなかったので調べたところ、以前にとある読みきりギャグマンガを載せた人物だということがわかりました。概要を聞けばなんとなくどういったマンガなのかを思い出すことが出来たので、「ああー、あの人なら結構面白いギャグ書くんじゃないかなあ」と僕は淡い期待を寄せていました。
 しかしネットで情報を見聞きした限り、この段階での反応が既に世間と僕ではすれ違いがあったらしく、「誰だっけ?」→「ああ、あの読みきりのやつか、これは期待できないな」というのが割と多い反応だったようです。そして連載スタートと同時に、かなりの叩かれぶりを見ることになりました。やれ史上最低のマンガだとか、ポセ学よりひどいんじゃないのかとか。
 僕ははじめてこの『わっしょい!わじマニア』を読んだときに、「何年か振りにジャンプに面白いギャグ作家が出てきてくれたなあ」と感じていました。週間少年ジャンプのギャグ漫画家としては、ボボボーボ・ボーボボからずっと空いていたスマッシュヒットの枠に、ようやく入り込める作品が出てきたと。
 でも物凄い評判悪かったんだよね。
 一体何がそんなに面白いと感じたのか、みんなは何をそんなにつまらないと感じるのか、その辺はしっかりと情報を集めて研究をしたわけじゃないので、僕にはなんとも言えません。ただ、『わっしょい!わじマニア』のどこがギャグマンガとして目を引く部分であったのかだけは発言することが出来ます。
 このマンガは、ツッコミのインフレを起こすマンガでした。ひとつのコマに大量のボケを詰め込んで、それをいちいちセリフで冗長に突っ込む。それでいて、あえてツッコミを入れないでスルーする部分も残す。ボケの内容や種類の面白みよりも、ツッコミの無駄さについて面白みを感じることの出来る、新しい手法のマンガだったと思います。
 ギャグマンガヒットの前例としてボーボボをあげましたが、ボーボボがハイテンションで強烈なギャグをとにかくかますボケのインフレのマンガだったのと、くしくも対照的であったように思います。
 苦笑や失笑を招くこともありましたが、その分大きくて新鮮味を感じる笑いもあった。絵柄に沿うような荒削りな面白さを持っていただけに、それが連載の中でさまざまな方向にシフトしていただけに、終了は残念です。
 僕はわじまさとし先生の次回作に期待します。


 今週のジャンプでもう一個。
 カラーページでファンタシースターポータブル2のジャンプ作家コラボコスを紹介しているページに、武井先生の考案したコスが本人の弁つきで載ってるんですけど、「ユンボルを意識しました」とか言ってるのはボケとしてもマジとしてもあまりにもすさまじい発言なので誰かフォローしてあげてください。