はやぶさ、ブザー、鬼畜

 ここ最近の……というには少々古いものも混じっていますが、自分が気になった、ネットで見かけたあれこれを三つ。
 
 その一。はやぶさの最後のおつかい。
 はやぶさについてはほとんど何も知らないままに、ネット上で散見される帰還実況だけを見ていたので、その帰還についてはあまり感慨がなかったわたしなのですが。
 このマンガは秀逸ですね。
 こうした無生物に対する思い入れやセンチメンタリズム、擬人化は、日本人独特のものらしいです。なんにでも神様が宿っているという信仰がベースなのかなあ。
 改めてはやぶさに、おかえり、ごくろうさま、ありがとう。
 
 そのニ。30年定期的に鳴っていたロシアのブザーが止まる。
 これはあの痛いニュースでも取り上げられたので、かなり有名なニュースなのかな。はじめてこのニュースを見たとき、たまらないものを感じました。youtubeでブザーも聞きました。
 とてもなんだかわからなくて、「怖い」とかの言葉で片付けられない感情がもやもやとわいてきて、こういうのが感動だとわたしは思うのです。
 また急に鳴り始めたりするのかもしれないし、意味のわからない意義を終えたのでもう二度と鳴らないのかもしれない。いいよねえ。
 
 その三。村崎百郎、著作の読者に自宅で刺殺される。
 90年代サブカルブームの洗礼を受けた人間の間では有名な人物である、村崎百郎。鬼畜系電波ライターとして自分の立ち位置を確立し、「すかした世間を下品に染め上げよう」と言っていました。
 その彼が、こんな形で死んでしまうとは。本当に驚きました。この事件がそれほど話題になっていないことにも驚きました。
 この事件をきっかけに、「実際の本人は鬼畜とは程遠い温厚な常識人だった」といった話が出てきました。加害者いわく、村崎百郎の住所はネットで調べたそうです。
 虚と実が入り乱れたある人物とある時代の……なんとも言いがたい事件です。