横浜、ロロステ、パスカルズ

 23日はお出かけの日だったんですが、只今27日にそれを振り返っての日記。
 当日は一日中の雨。普段引きこもってパソコンの前にずっといるのに、出かける日に限って雨が降る気がしなくも無いです。
 「雨男ですか?」とよく言われますが、他人と出かけるときには雨を降らせず、自分だけが出かけるときには雨にやられて濡れ鼠になっているので、雨男だとしてもかなり無害な方のそれです。
 
 この日の最大の目的は、横浜サムズアップで開催される、パスカルズのビッグピンクツアーであります。
 そのついでに雨の横浜をうろついてきました。
 ヨドバシでひげ剃りの替刃を購入。薬局でアゴの肌がボロボロになってる話をしてた時に、「皮を一枚削ぐことになるひげ剃りは、男性の肌の手入れとしては気をつけないとですよ。新しい刃じゃないと傷めます!」と言われての購入。
 これが今現在、非常にアゴの調子復活に貢献してます。病院行く前に替刃買ってよかった。
 その後、ホームゲーセンとして懇意にしていた、アメリカングラフィティが閉店してしまったことを改めて確認。隣のセブンアイランドを眺めて、一回対戦してボロ負けで退散。
 TRPGボードゲームのお店、アキバのR&Rステーションが横浜にも出来たということで、そこも覗きに行ってみるなど。
 
 横浜ロロステ、すっげー店綺麗。遊ぶための卓も綺麗。遊びたい、けど遊ぶ相手もいないし客がぜんぜんいなくて超閑散(雨の平日昼だし当たり前だ)。
 5月いっぱいは平日の席料が無料らしいけど、「あの環境で無料だとむしろ居づらくね?」とは友人の談。確かに安価でいいからお金払ったほうがいやすいような気もする。
 何かゲーム買って遊べばいいんだよねそういうときは!
 店員さんと貸出ゲームのことや今後の値引きゲームのことなんかをあれこれ話して、再販でエラッタ適用済みのARA2E上級仕入れてここも退散。
 帰り際にもう一人来たお客さんは、どうやらこのお店の同業者系の人らしく、「この近くでゲームの店をやっているんですが……」「ああ! 椅子とかも実は同じの使ってるんですよね」みたいな会話をしてて、そっちも気になった。
 この近くで席があるゲームの店ってどこだ? 相鉄の方のイエサブかなあ。
 
 で、相鉄の方に足を向かわせるわけですよ。イエサブ見に行くんじゃなくて、ここにライブバーのサムズアップがあるのです。
 サムズアップでのパスカルズライブは初めてなので、「どんな店なのかなあ」と入店したら、複数がけのテーブル席が多め。
 早めに適当な所押さえて座ってたら、若い女子二人組に「ここって空いてます?」と言われて相席。わたしは今日はヒゲもそれず髪も切れずのぼうぼうでやってきたので、なんだか緊張するよ恥ずかしいよ若い子かわいいよ。
 うち一人はすらっと長身で脚も(終了)。
 (再開)この前飲みに行った人に「そういう子と仲良くならなきゃあ一石さんも!」「だって若いし……俺おっさんだし……」「だからさあ!」みたいな話をされ(再度終了)。
 
 店員がオーダー取りに来るたびに「こちらはオーダー同じですか?」「いいえ別々です」と女子とおっさんの無関係さをアピールしてたら、女子用に別のオーダーシートを持ってきて、わたしのほうは普通のプラスチックのやつなんだけど女子の方だけごっついナンバープレート。
 「!??」「wwwwww」「えwww」「ちょ?ww」「俺それちょっとうらやましいんだけどwww」「替えます?ww」「替えたらオーダー内容逆になっちゃうじゃんwww」とかの談笑を終えて、ライブスタート。
 正確にはまだスタートじゃなく、ステージに黙々と向かうパスカルズのメンバー14人が、次々にわたしの隣をかすめて行きはじめた。ちょうど人通りが多い席だったんで。
 とはいえこの人通りってのは、基本的に客とか店員が通るところなわけで、演者が普通に横を抜けてステージに上がってチューニングはじめる図は、「相変わらずだなあ、この気取らないのがいいんだよなあ」と自分としては好きなとこ。
 仙人のような風貌で異彩を放つ、ドラム&パーカスの横澤龍太郎が遅れてのっそり登場し、わたしの横を抜けていく時に「サムズにしては入ってるな」って言ったのが印象的でした。
 
 数年ぶりのパスカルズライブはやっぱり良かったです。
 音響や施設的にはスターパインズカフェのほうがいい感じだけど、こっちだと横澤さんのドラムがよく見えるしよく聞こえる。それが新鮮だった。
 演奏中の謎の犬の声(客席か楽屋から、なんかキャンキャン鳴いてる声が聞こえてきて、それがまたいいノイズになって悪くないのよ)とか、演者に触ろうとしてたり石川さんの鳥笛をさして「かわいー」って言ってたちっちゃい男の子とか、予定外のほのぼのエピソードもありつつ。
 友部正人の『六月の雨の夜、チルチルミチルは』のカバーが聞けたのが嬉しかったです。
 
 六月の雨の夜、チルチルミチルは
 からの鳥かごを下げて死の国へ旅立った
 昨夜のままのこの僕が
 朝日を浴びてまだ起きている
 知らないことでまんまるなのに
 知ると欠けてしまうものがある
 その欠けたままの僕の姿で
 雨の舗道にいつまでも立っていた
 
 演奏終了後、アンコールの拍手に応えて出てくるメンバー。
 ステージへの道が狭いしステージも狭いしメンバーの数も多いので、全員はけて戻ってくるだけでも時間がかかる。だから引っ込んですぐにまたアンコールで出てきてくれたわけですが。
 またもや横を通り過ぎるときの横澤さんの一言、「一服する時間もないな」が印象的でした。
 酒を片手に楽しそうにみんなで演奏して本音も聞こえて、客と演者の距離感がいい感じで、聞かせてくれる曲もいいし、各自勝手に仕込んでるパフォーマンスも14人のあちらこちらで垣間見える。
 やっぱりいいバンドでした、パスカルズ。映像畑の何者からしきヨーロピアンな外国人が複数名撮影してたり感銘してたりしましたが、あれはなんだったのか&何故日本人にはこのバンドが受けないのか。これほど稀有な音の洗礼もないだろうに、もったいない!
 ようやく買えたDVDを持ち帰り、開封せずにこの楽しさにまだたゆたっています。