梅雨明けまで続いていたものが

 中学生の頃、遠距離走で走っている男の子に向かって、同じクラスの女の子が「◯◯くん、がんばって〜!」って声援を送って、その瞬間だけ男の子が特別気合入れて、スピードが早くなった。
 その時にわたしは、「これが男の生き方っていうものだ!」って強く思い、未だに心に刻み込まれています。
 声援があると、頑張れる。一瞬だけかもしれないけど、まあ頑張れる。
 それと同じぐらいわたしの心に刻み込まれたこととして、20代なかばぐらいの時にたまのインストアライブに行ったら、しょぼーい楽器だし人もそんなに集まってないんだけど、演奏してる三人は楽しそうだし、聞いてる人らもすごく楽しそうで。
 自分たちにしか出来ないようなことを、同じ感性の仲間同士で集まって、最低限の設備でやってみせ、それを喜んでくれる人達が少なからずいる。
 「これだ! これがわたしのやりたいことだ!」と強く思いました。未だに心に刻み込まれています。
 しかし現状、声援を送り続けてくれる方も、同じ感性で何かを成し遂げる仲間も、欠けています。
 欠けていますので、一人でできることをやるのです! 「いつか欠けてるところが満ちるといいな」という気持ちで。
 
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 そんな志があってか、あらずか、わたしの短編作品『雨天結構』が完結いたしました。
 10年近く前に書き始めて、「梅雨明けまで続く」と言いつつ梅雨が明ける頃には更新の手が止まり、いつまでたっても完結しなかったこのお話。
 完結させようとすると、何かに遮られちゃって終わらせられなかった、このお話。
 過去の自分の文章の切れ味に振り回されつつも、今の自分でねじ伏せて、どうにか完結に至りました。短いものですが、良ければ梅雨明け近いということで、ご一読どうぞ。
 
 なんだか6月末から妙に忙しいのですが、「連休に時間が空いたから終わらせようかな」という気持ちと、感想の後押しが重なって、『雨天結構』はうまいこと着地することが出来ました。
 友人・知人にファンも多く、恵まれた作品です。
 『結婚騒ダンジョン!』もそういうふうになれるといいんですが。なんとか良い形で、完結まで走り切れたらと思っています。
http://ncode.syosetu.com/n6038bw/
 
 でも明日から怒涛のお仕事が始まりそうなので、なかなか不安なんですけどね!