憂鬱は朝

憂鬱は朝
視界は朱色
覚めても覚めてない
夢は腐り漂う


友達が揃い
祝われる席
ナイフを入れられる鶏、ケーキ
「おめでとう」とか
そんなのダメだ


心を抉った幸せが不幸を残して去っていく
鶏やケーキの味わいで心が溢れて止まらずに
ベッドの上での思い出が朝から喉を締め上げる
崩れかけてた吊り橋の上で見つけた幸せが
ダメだダメだと追い詰める 炎が下着を燃やしてる


憂鬱は朝
また目覚め昼
腐り落ちたはずの夢
もう一度寝よう
ベッドに戻ろう
あの頃を抱いて
思い出に逃げ
心を抉る
幸せで寝る
偽りの朝
憂鬱は朝