拝啓、忌野清志郎

 昨夜帰宅して、部屋を破壊していたねこを叱り付け、テレビをつけたらキヨシローの訃報が流れていた。
「えっ!?」
 時間が止まってしまった。


 ガンだってのは知ってたし、そんなに長生きするタイプの人じゃないのかもなとは思っていた。自転車好きであちこち乗り回していたところを見ると僕なんかよりはよっぽど健康的なんだろうけど。TVブロスの自転車がらみの連載を読んでいたとき、「文才もある人なんだなあ」と知った。
 大ファンってわけじゃないけど、好きだった。そっかー、死んじゃうんだな。人って死ぬよな。そう思って、ちょっと時間が止まった。


 去年僕が多大な影響を受けた、赤塚不二夫の死と、タモリの弔辞。その弔辞の中で、タモリは「あなたにとって、死もひとつのギャグなのかもしれません」と言っていました。
 人生が職業に繋がり、人生のついでに職業をしているんじゃないのかと思うような人が世の中にはいます。赤塚不二夫もそうだったし、忌野清志郎もそうだった。ギャグやってるついでにギャグ漫画書いて、ロックやってるついでにロックミュージシャンやってるみたいな感じがする。
 もともとロックミュージシャンに『長生き』ってのが似合わない風もあって、キヨシローの死は「おいお前ら、俺、死んじまったぜ。ロックだろ?」と言われたような気がした。あの優しいガラガラ声でね。
 ↓は、かの有名な夜のヒットスタジオでのタイマーズの動画。この前の日記で取り上げたパスカルズのバンマス、ロケット・マツが、デイドリームビリーバーで素敵なアコーディオンを弾いてくれています。

 拝啓、ジョン・レノン。あなたがこの世を去ってずいぶん経ちますが、まだまだ世界は暴力にあふれ、平和ではありません。ジョン・レノン、あのダサいおじさん! ジョン・レノン、バカな平和主義者! ジョン・レノン、現実見てない人。ジョン・レノン、あの夢想家だ。

 手紙を書く相手が増えちゃったな。追悼忌野清志郎