シノビガミシナリオ『十二人の怒れる忍』・予告

 時を同じくして神器の欠片を入手した、六大流派の忍者たち。
 だがこの神器の欠片には、偽物が含まれているという。
 
 某年五月五日。
 比良坂機関の呼びかけにより神器の欠片は持ち寄られ、その真贋を見極めることとなった。
 儀式忍法・神器創世の法を実行し、その触媒足りえるかを見届けようというのだ。
 
 神器の欠片を持つもの、そしてその相棒。
 各流派より、十二人の忍者が集まろうとした。
 そこまでは憶えている。
 だがしかし。それでは我々十二人の居るこの議場は何なのか。
 
 此処は一体何処なのか。
 どうすれば出られるのか。
 
 自分は何をしようとしていたのか。
 相棒は何をしようとしていたのか。
 
 わけも分からぬまま、問が投げかけられる。
「問おう。有罪か、無罪か」
 
 我々は何を裁いているのか。
 
〜忍術バトルRPGシノビガミ
『十二人の怒れる忍』
 
 忍は殺す、忍は死ぬ。
 罪あるものに、罰を与えよ。
 
<最初に>
 今回のシナリオは、密室劇です。
 六大流派の十二人の忍者が一つの場所に閉じ込められたところからシナリオはスタートします。
 各流派ごとに、同じハンドアウトを持つPCと相棒が登場しますが、それぞれ【秘密】の内容は別です。
 また、各流派ごとに神器の欠片と呼ばれる特殊なプライズも登場します。これにも【秘密】が存在します。
 PCと相棒とプライズの【秘密】を合計すると、総数は十八個になります。このシナリオには、これ以上の【秘密】は登場しません。
 
ハンドアウト
●指定流派:斜歯忍軍
あなたはこうして神器の欠片が一堂に会したことについて、「何か裏があるのでは」と疑念を抱いている。また、いずれの神器の欠片が偽物なのかを突き止めたいと思っている。
あなたの【使命】は、神器の欠片を集め、研究することである。
 
●指定流派:鞍馬神流
あなたはかつて、シノビガミ顕現の大儀式魔術により、愛するものを失った。それ以来あなたは、シノビガミ復活にまつわる存在を全て封印し、平和な世界を築くことを決意した。
あなたの【使命】は、シノビガミの復活を阻止することである。
 
●指定流派:ハグレモノ
あなたは神器の欠片を所持していたために招集されたものの、神器創世の法にあまり興味はない。それよりも、この薄気味悪い議場めいた場所から、早々に脱出したいと思っている。
あなたの【使命】は、この場から逃げ出すことである。
 
●指定流派:比良坂機関
あなたは神器の欠片のどれが偽物であるかを調べるために、十二人の忍を招集した人物である。だが突然謎の場所に閉じ込められ、謎の罪を裁くという事態に陥り、自らの【秘密】を知られぬように努めねばならなくなった。
あなたの【使命】は、自分の【秘密】を知られないようにすることである。
 
●指定流派:私立御斎学園
わけも分からず閉じ込められ、様々な罪や罰を多く抱えているであろう面々を前にして、あなたはここで起きている事の経緯や真相を知りたくなった。
あなたの【使命】は、【秘密】を探り、真相を究明することである。
 
●指定流派:隠忍の血統
あなたはかつて、シノビガミ顕現の大儀式魔術により、愛するものを失った。だがあなたは自分の流派の流儀に則り、それでも今なお、シノビガミ復活の方法を探っている。
あなたの【使命】は、シノビガミ復活に関する情報を入手することである。
 
<プライズ>
◎斜歯忍軍のプライズ
★神鏡(みかがみ)の欠片
未来予知の力を持つ万華鏡。
このプライズの所有者は、暗号術の判定に成功すると、あなたの【使命】達成に最も重要な神器の欠片を知ることが出来る。
この判定は補助判定である。
 
◎鞍馬神流のプライズ
★御剣(みつるぎ)の欠片
絶対破壊の力を持つ刀剣。
このプライズの所有者は、【範囲攻撃】の奥義を使用可能となる。
指定特技は、最初の使用の際に所有者が自由に決定して良い。
 
◎ハグレモノのプライズ
★邪刀(やつるぎ)の欠片
過去改変の力を持つ時計。
このプライズの所有者は、【魔界転生】の忍法を使用可能となる。
 
◎比良坂機関のプライズ
★逆神(さかがみ)の欠片
人心操作の力を持つ和琴。
このプライズの所有者は、【酔夢】の忍法を使用可能となる。
 
◎私立御斎学園のプライズ
★巫珠(みたま)の欠片
天運招来の力を持つ護符。
このプライズの所有者は、その幸運がためにあらゆるダメージを受けない。
 
◎隠忍の血統のプライズ
★禍魂(まがたま)の欠片
死者蘇生の力を持つ眼球。
神器の欠片としての力は特に持ち合わせていないようだ。
 
<指定流派と相棒について>
・PCはハンドアウトの指定流派か、もしくはその流派の下位流派から、自分の流派を選びます。相棒は自動的に、指定流派が所属流派になります。
 
・もし相棒を下位流派の所属にしたい場合は、GMに相談してください。
 
ハンドアウト決定後、自分のキャラクター以外に、自分の相棒の設定を作ってください。
 
・相棒の設定として、名前・年齢・性別・階級・信念・あなたのPCとの関係が必要です。これ以上の細かい設定を決めてもらっても結構です。
 
・相棒の設定について決めるのが難しいということでしたら、GMなどに任せていただいても構いません。気軽にご相談ください。
 
・相棒はあなたと同じハンドアウトの【使命】を持ちますが、【秘密】は別個に存在します。
 
・相棒は基本的にGMが操作します。
 
<プライズについて>
・プライズは戦果として選択する他、ドラマシーンで受け渡すことも可能です。
 
・プライズの【秘密】は、そのプライズの所有者であれば自由に見ることが出来ます。プライズの所有者が許可すれば、他者に見せることも可能です。
 
・所有していないプライズの【秘密】を、情報判定で調べることも可能です。
 
・プライズの【秘密】には、情報共有は発生しません。
 
・各流派の持つ神器の欠片のプライズは、最初は相棒が所有しています。
 
<レギュレーション>
・ルールは基本ルールブックを使用。
 
・このシナリオのレギュレーションは【現代編】となります。
 
・【下位流派】【背景】【従者】【特殊な戦闘乱入】のルール使用を許可します。
 
・このシナリオの登場人物は、計十二人で固定です。【従者】を使用の場合は、生物でないもの(ロボットや式神など)を設定してください。
 
・このシナリオは、【特殊型】シナリオとなります。PCの選択次第で、協力関係にも敵対関係にもなりえます。敵対構造や騙し討ちを恐れ無いプレイが推奨されますが、争っているのはあくまでPC同士ですので、プレイヤー同士が険悪にならないように留意してください。
 
 以上。
 シノビガミは変なシナリオばかりやってて、真面目に忍者同士が策を巡らせ合ったり殺しあったりするのをやったことがなかったので、やってみようかなと思って作ったのがこれ。
 うまくいったら、このシナリオの結果を元にして、続編シナリオを作ってプチキャンペーンにしようと画策しています。
 相棒6人分を無事GMが回せるのか。乞うご期待。
 各自に相棒を作らせよう→12人いるなら舞台は議場にしよう→有罪か無罪かを決めたいよな! で、気づけばダンガンロンパみたいになっちゃったけど気にしない。
 ロンパは好きなんだけどそれは違うよ!(緒方ボイス) 超高校級の御斎学園とか出てこないです。たぶん。