シノビガミシナリオ『十二人の怒れる忍』簡易レポ

 以前に予告(http://d.hatena.ne.jp/isikusu/20130913/1379079458)を載せましたシナリオを、先週末に遊んできました。
 簡単にプレイレポを載せておきます。ネタバレはなし。
 
 なおこちらのシナリオ、再度プレイする可能性があります。「参加してみたい」と言う方は挙手をお願いします。有志が5人以上集まれば、場所と時間を確保しますね。
 そして以下のプレイレポにて、シナリオ冒頭部での一番のサプライズが公開されています。
 一度セッションした感覚として、「このサプライズは事前に公開した方がいい」と判断しての公開です。
 もし二回目のプレイに参加したいプレイヤーがいた場合、この情報を知った上で参加することを推奨しますが、「一回目のプレイヤーと同じ感覚で遊びたい!」と言うのであれば、読まなくてもいいと思います。
 いやでも、読んだ上で参加した方がいいよ。よく見知ったサークル仲間に対してだから、こういうことが出来たんだからな!
 ということで、まずは皆さんに作っていただいた、PCと相棒の紹介から。
 
<PC&相棒紹介>
●斜歯忍軍
桐野しづる(きりの・─) 19歳 女性 斜歯忍軍
表の顔:大学生 信念:我
忍法:土竜吼、交叉、揺音、魔界工学
斜歯忍軍が作り出した強化スーツにより、忍者としての力を得た娘。
のように見えるが……?
 
・相棒
ドクター・北野(─・きたの) 20代後半 男性
相棒との関係:博士と助手
次期斜歯四天脳候補の、マッドサイエンティスト
 
●鞍馬神流枠
水無月迅(みなづき・じん) 55歳 男性 鞍馬神流
表の顔:執事 信念:忠
忍法:神槍、陽炎、狭霧、村雨
背景:絆、武人
鞍馬神流の名家、一宮家に仕える執事。
次期当主の許嫁を目の前で失ってしまったことに自責の念を抱え続け、お嬢様にさらなる忠誠を誓っている。
 
・相棒
一宮八千代(いちのみや・やちよ) 20歳 女性
相棒との関係:お嬢様と執事
一宮家次期当主。
 
●ハグレモノ枠
甲賀屋紅焔(こうがや・こうえん) 48歳 男性 不知火
表の顔:油屋 信念:我
忍法:百燐、彷徨、一休庵、占術
背景:隠れ家、気まぐれ(余剰功績点で忍具を取得)
ガソリンスタンドも経営する油屋の男。
彷徨を使い飄々と、あちらこちらに立ちまわる。
 
・相棒
大倉屋摩周(おおくらや・ましゅう) 64歳 男性
相棒との関係:経営者仲間
甲賀屋の友人の古物商。
 
●比良坂機関枠
前代相士郎(ぜんだい・そうしろう) 26歳 男性 公安隠密局
表の顔:公務員 信念:我
忍法:防諜、沈黙、、雀蜂、情報戦
やる気なさげな公務員。
割とドライというか、職務以上のことをしないタイプ。
 
・相棒
柚木千佳(ゆずき・ちか)  29歳 女性
相棒との関係:上司と部下
『部長』と呼ばれるメガネの上司。どこの部の『部長』なのかは明らかではない。
今回集まった十二人のうち、唯一の中忍頭。
 
●私立御斎学園枠
須夜摩焔(しゅやま・ほむら) 10代後半 女性 私立多羅尾女学院
表の顔:高校生 信念:律
忍法:誘導、御斎魂、戦場の極意、紅葉
多羅尾女学院にあるという、歌劇団の男役を務める長身の美女。
いわゆる男装の麗人
 
・相棒
夢咲かれん(ゆめさき・─) 10代前半 女性
相棒との関係:多羅尾歌劇団の同期
歌劇団の娘役。
 
●隠忍の血統枠
来迎時蓮花(らいこうじ・れんか) 外見20代前半(300歳程度) 隠忍の血統
表の顔:演奏者 信念:情
忍法:頑健、かばう、再生、魔界転生
若干ヤンデレ要素のかいま見える、演奏家の女性。
シノビガミ初体験のため、一人で立ちまわるのは難しいと判断。他人と関わり、仲良く接する。
 
・メリー 外見20代前半(300歳程度) 女性
相棒との関係:長年連れ添う仲間
蓮花と旅をしていた少女。
 
 彼ら十二人の忍が揃ったところで、セッションは開始される。
 比良坂機関の呼びかけで集まった十二人。だがいつの間にか、彼らは閉じ込められていて……。
 
<導入フェイズ>
 気づくとあなた達は、円形すり鉢状の議場にいる。
 天井にはステンドグラスが張られている。ステンドグラスは蝶や地虫や蟷螂をモチーフにしたデザインで、いびつな光を議場内に届かせている。
 議場の中心には、儀式を執り行うための古びた社が存在する。またその社の傍らには、忍者絡繰を施された戦車が一台、鎮座している。
 
 そして議場の各卓にてんでバラバラに座っているあなたたち。
 あなたの隣で、あなたの相棒は、死んでいる。
 
 絡繰戦車が宙空に老婆の映像を投影し、その老婆がつぶやく。
「問おう。有罪か、無罪か」
 
GM:というわけで、あなたたちの相棒は、全員死んでいます。
プレイヤー1:えっ。
プレイヤー2:は?
プレイヤー3:ははははははは!
GM:ごめんなさい! せっかく作った相棒の設定ですが、全員、あなたの隣で、死んでいます!
プレイヤーたち:あはははは! あはははははははは!!
GM:そして老婆の映像の言う通りに、あなたたちにはこれから、『有罪』か『無罪』かを決めていただきます。
プレイヤー4:えっ、いや……え?
プレイヤー5:意味分かんないんだけど。
プレイヤー6:有罪か無罪か決めるって、どうするの?
GM:それを今から、説明いたします! 皆さんにはこれからですね……。
 
 そんなところから始まるシナリオ、『十二人の怒れる忍』。
 リミットは3サイクル。ただし開始より実時間にして六時間後に、強制的にシナリオはクライマックスフェイズに突入し、その戦いを元にエンディングを迎える!
 いやー相棒六人分の設定を完璧に覚えて立ちまわるの大変だからね、最初に死んでもらっちゃったんだ! えっへへ!
 
(とか言いつつ割としっかり設定は読み込んで押さえてからセッションに臨んだ)
(せめてもの供養ゆえ。供養ゆえ)
 
 実を言えばこのシナリオ、「うちのサークルだとみんなにハンドアウトを事前にメールで配ってるから、【秘密】を知った時のびっくりする顔が見れなくて残念だな。よし、とんでもないサプライズをやってみよう!」という思いのもとに作られたのかどうだか、はてさてどうなんでしょうね?(結論がうろうろ)
 まあね、重い設定を抱えた状態でプレイして欲しかったんですよ。忍者としての矜持を新たにするような、ヘビーなやつをね。
 
 「プレイヤーが作ったキャラをGMの都合で勝手に殺す」というのは、GMのやっちゃいけないこととして教科書の1ページ目に書いてあるようなことだけど、今回あえてやらせてもらいました。みんなには大いに謝っておきました。
 あとプレイ中に「このキャラがこのまま死んだら俺はGMを許さんぞ」って言われたんだけど、それに対しては「言っておくがお前らの相棒、全員五体満足で生きて戻ってくるような、甘い憶測をするんじゃないぞ?」とほくそ笑んでおきました。反省してない。ダメなGMです。
 
 その後の展開としては、盛り上がったり盛り下がったりを繰り返しまして。
 まずは最初の自己紹介タイム、死んだ相棒を共に紹介してもらうことにしたら、何故か各自の「ぼくのかんがえた相棒の死因」発表会になってしまったとか。
 「俺の勝負どころはここだと思う。ちょっと相談させてくれ」と何度もGMが呼ばれた、2サイクル目の策謀。
 【秘密】を知った上で「それでいいのか? どうなるかわかんないんだぞ?」「いいや、ここでやる!」と行動し、GMや一部のものを「お前すげえな」と呆れさせたプレイヤー。
 超絶無茶ぶりな【使命】を抱えて、その上やたら運がなくて、すれ違いを繰り返す二人。
 最初の自己紹介で「こんなところにいられるか! 俺は一人ででもここを出るぞ!」と言ったきり、最初の戦闘で行方不明の変調を食らって出てこなくなったハグレ枠とか。
 そして最後の最後、その場の誰もが予測していなかった方法で【使命】を達成させようと動いた、一つの機転。
 
 展開でうまくプレイヤーを楽しませられなかったところにはいくつか不満があったものの、とても面白いセッションとなりました。
 やっぱね、「その順番で【秘密】が開くかね?」みたいなのが、シノビガミGMの醍醐味ですよね。
 ということで、誰か参加したい人がいるかどうかを積極的に募って、もう一度ぐらいはこのシナリオをやってみようかなと思っているのです。出来れば年内にもう一回ぐらい。
 重たいシナリオは苦手なんだけどね。でもたまには、いいものだね。
 
 さて、このシナリオの展開や結果を元にして、新たなシナリオを作って、サークル内のプチキャンペーンにしようって言ってたんだけど。
 割と予想外の展開をしたから、どうしようかな。皆さんを苦しめたぶんは、GMも苦しむ。これがウィンウィンの関係というやつです。違う。