第十五回TORGオンリーコンプレイレポ

 TORGオンリーコンに参加してきました。http://www.venus.dti.ne.jp/~hibiki/torg_conv/
 すげえ楽しかった。盛りだくさんの一日でした。
 セッションレポ的なものを書いておきます。
 
●GM紹介〜卓分け
 まずは開会の挨拶。続いて、各GMによる卓紹介にうつる。
 今回立った卓はだいたいこんな感じです。http://www.venus.dti.ne.jp/~hibiki/torg_conv/15th_intro.html
 
 金輪龍一の格好をしているGM・蘇芳さんによる、プリキュア卓の卓紹介。プリキュアBGMにあわせて予告編のナレーションを読み上げるだけで、それ以上何も説明なしで卓紹介を終える。
 「終わった!?」思わず席からツッコミを入れるわたし。
 その後に続いて出てくる進撃の巨人卓。ピクシス司令のコスプレで登場する坊主頭の小笠原GM「ちゅうもおおおおおく!!!」脳内でリンホラが流れてきたぞ。
http://sngk.net/5Diobe/img1
 そしてピクシスGMも、壁の前のピクシス演説を諳んじるだけで、それ以上何の説明もなしで卓紹介を終える。
 「また終わった!??」二回目のツッコミを入れるわたし。
 「えっと、この二人の次に卓紹介するの、やりにくいんですけど……あの……」戸惑う残りのGM陣。いやその、ネタ卓はプリキュア卓と進撃卓だけだったと思います。みんなTORGは普通のゲームだよ本当だよ。なにもこわくないよ。
 
 自分は友人のありまさんGMの卓を、第一希望として提出。
 友人なんでプライベートセッションで同じシナリオを遊べる機会もあると思うんだけど、って去年はそう思って希望から外したのに、この一年結局そのシナリオ遊んでないんですよ!
 ということで、やりたい時に指名はしたほうがいい。この第一希望がそのまま通って、この日はありまさんの卓で遊ぶ流れになりました。
 
●キャラ選び
 卓につきまして、各自自己紹介やら、昼食、TORGの世界観の説明(これがこのゲームでは重要かつ時間がかかる)を経て、キャラクターテンプレートを選びます。
 ほとんどのデータはGMのありまさんが既に埋めてくれているので、テンプレートを選んでキャラのパーソナルデータ(名前・年齢・性別とか)を埋めれば、すぐにスタートできるようになっています。
 そこで話題にのぼる、リビングランドのスタレンジャー。
 
「スタレンジャーとは、原始世界になったアメリカに住んでいる知的生物です。人間サイズの巨大なヒトデで、空気管からエアーを吹き出して空を飛び、触手を伸ばし、保護色で色を変えて身を隠せます」
「……なんだこいつは……????」
 様々なテンプレートを手にとって、あれにしようかこれにしようかと思い悩むプレイヤー陣。そんな皆さんが一度は手に取るスタレンジャー。
 この卓でのまともなTORG経験者はわたしだけなので、持てるTORG知識を駆使して、GMの補佐に回りました。
「スタレンジャーはなぜか女性に大人気なんですよ。過去に自分のプレイで、スタレンジャーを遊ぶ女性を3人は見たことがあります」
「そうなの!?」
 ホラ、ちゃんと経験者ならではの補佐ができてるでしょう。えらいなー。
 
「じゃあ……スタレンジャーは女性がやります?」
「今日はやめておきます。でもスタレンジャーはかわいいと思います」
 ぷうぷう空気を吐きながら空を飛ぶ人間大のヒトデがかわいいと思うか、みんな? うん、かわいいよね。
 なおこの際、「なぜスタレンジャーが女性に人気があるのか」についてありまさんが放った「星の形をしてるからじゃないかな」がクリティカルにわたしのツボにはまり、久々に顎の筋肉がおかしくなるぐらい笑った。「星の形wwwwwwwwwwwwwwwじゃないかなwwwwwてきとうwwwwww」って。
 このような経緯を経て集まったストームナイトは、この5人だ!
 
<ヴィクトリア・シャーリー>
 ゴシックホラー世界・オーロシュのテンプレート、『悩める吸血鬼』。
 見た目は20代のヴィクトリア人らしい高貴な面持ちの女性だが、実際は百歳を超えている。
 
<アルーシュ>
 サイバーパンク魔女狩り世界・サイバー教皇領のテンプレート、『ストリート・パンク』。
 いわゆるモヒカン。火炎放射器で汚物を消毒して、種もみを奪って、ヒャッハーと叫ぶ仕事に就いておられる。
 
<クリストファー・ヴァレンタイン>
 ファンタジー世界・アイルのテンプレート、『聖騎士』。
 正しいことを正しく行う、美しくも若き青年。シャーリーとは知人同士。
 
<ヴェール>
 原始世界・リビングランドのテンプレート、『スタレンジャー』。
 結局選ばれることになったスタレンジャー。選んだのは今回は残念ながら(残念ながら?)男性でした。
「スタレンジャー気になるんだけど……でも俺、初めて遊ぶTORGがこれでいいのかな……今後やる機会があるのかも謎だしな……」
「確かに……その気持ちはよくわかりますね……」
「ええい、でもこんなに気になってるなら、これを選ぶべきだろう! 今日の俺はヒトデになる」
 そんなスタレンジャー。他のPCのパーソナルデータ欄には年齢とか性別とか髪の色とか書いてあるんだけど、一人だけ「オトナ、たぶんオス、体色は普段は緑色(警戒すると色が変わる)」とか書いてあって相変わらずのカオスっぷりだ。
 
<ワン・オー・スマート>
 アメコミ世界・ナイル帝国のテンプレート、『正義の味方』。
 わたしのPCです。緊張しいでミーハーで、メガネに白衣、体はスマートだけれど行動はスマートに出来ない、医学生志望の青年。胸には謎の数字盤があり、数字の10を指している。
 テンパると「落ち着け……スマートになれ……二進法で数字を数えるんだ……。00110100101001」ってブツブツ言う設定を家についてから思いついたけどそういうキャラではなかった。
 なおこのキャラは、わたし自身が大変に気に入ったので、今回のレポでは若干描写が多めです。自己キャラ愛にまみれたレポをお楽しみください、もしくは憤慨してモニターにワンパンかましてください。
 
●シナリオ序盤
 オリエント急行で美女が悪漢に追われ、各自様々な事情でそこに乗り合わせたPCが、事件に関わるというホットスタート。シナリオのネタバレを避ける形で各自の活躍を振り返りましょう。
 
スマート「僕はですね、『その女性から手を離すんだ!』って話に割り込む練習を、座席の後ろでしています! 一番いいタイミングで割り込む練習です!」
クリス「ではわたしは正面から堂々と登場して、女性を助けに行こう。『やめたまえ!』」
シャーリー「こちらも同じ車両に音もなく登場。知り合いであるクリスを見つけ、アイコンタクトを取ります」
スマート「や、やべえ……完全にタイミングを逃した……しかも二人とも超かっけえ……って感心しながら一旦席につきます」
ヴェール「そこには保護色で隠れたわたしがいます。乗っからないでよぷー」
スマート「ひい!? なんかここの空間が星の形にぐんにょりする?」
アルーシュ「じゃあそのオリエント急行に並走する形で、別の列車に乗りながら『ヒャッハー!』って言って登場するぜ! 汚物は消毒だ〜!!」
全員(どう見ても敵の援軍だよなこの人……)
 
 そして戦闘。調度良くヒーロー側に『疾風』が出て二回行動になったので、これ幸いと「僕が行きます!」とスマートからの攻撃。
 一発目のへなちょこパンチが外れ、「このままでは僕はヒーローにはなれない……力が欲しい!」と願いを込めてのコミックパワー発動。体が見る見る三倍のサイズに膨れ上がり、車両の天井をメキッとぶっ壊すほどに。
 白衣を模したヒーロー・スーツと、巨大化による耐久力アップで、防御力は21点に上昇。胸の数字盤の数字も21に上昇。こうしてワン・オー・スマートは、もうひとつの姿ビッグ21(トゥー・ワン)へと変わるのだ! 変身後だということを表すために、そっとメガネを外すわたし。
「大きくなると、メガネがなくなる以外は外見に特に変化ないんですか?」
「あんまりないですね。ジャガーノートに激似になりますけど」
http://cdn19.atwikiimg.com/marvel_comics/?cmd=upload&act=open&page=Characters%20J&file=Juggernaut.jpg
「悪漢じゃねーか!」
「ボヘハハハハハ!! ひよっこども! このビッグ21を止められると思うか!? と言いつつ、武器を入れている背中のズタ袋を振りかぶります。ていうか実はこのズタ袋が武器です。これブラック・ジャックなんですよ」
 ちなみにこの能力は、エジプトはカイロの違法賭博で負けて人体実験をされたおかげで得た能力で、たぶんその時やってた賭博もブラックジャックだ。医学生志望っていう設定もつまりはそういうことだ。全ては21に集約されるのだ、すごいぞビッグ21!
 
 まあ戯言はいいとして、わたしがやりたかったことはこれでもう大体やれたんで(早いな)、ワン・ツーパンチならぬトゥー・ワンパンチで雑魚を一掃してスッキリ。
 敵の親玉には聖騎士クリスが切りつけて、ダイス目が周りに回って、危うく超有名NPCが一撃で真っ二つになるところでした。そのままクリスはヒロインを救い出し、えっと、空中を移動するために、なんかよくわからないけど空から垂れてくる触手を握って飛んでた。
 キラキラする聖騎士のお陰で触手もキラキラしてたけど、なんだろうあれはお星様かな? 形的に?
 それ以外にも敵の空挺部隊とかもいたんだけど、アルーシュの「ヒャッハー!」威嚇でだいたい沈黙。
 シャーリーは敵の親玉にとどめを刺しに近寄ったものの、クリスに切られて血まみれの敵を見て「血を吸いたい……でも吸ってはいけないの……」という葛藤にとらわれて大変なことに。偶然が集めた最強のストームナイトたち、だが彼らの最強の敵は自分自身だったのだ(それっぽいシメ)。
 
 なおこの時点でサイドストーリーカードは、聖騎士クリスにロマンスが。ヒロインを救う行動も取った上に、正しさと美しさを兼ね備えた聖騎士の青年。もう完全にPC1の流れですよこれは。
 それと、どうやって仲間として合流するべきかが難しかった、「ヒャッハー汚物は消毒だー」でご登場したアルーシュ。彼は人物誤認のサイドストーリーカードを出しています。
 これによりモブの警備員などは「この人はあの有名なストームナイトの……け、敬礼だ!」となり、なんだかわからないけど誰か高名なストームナイトと間違えているので、何やっても割りとOK、ということに。
 わたしもそれに乗っかって、「もしかしてトルウィン・タンクレッドさんじゃないすか? すげえ、サインください!」って言って、最後までそれを信じてた。
 トルウィン・タンクレッド本人を知っている、クリスとシャーリーは冷ややかな目線。
 スタレンジャーのヴェールは保護色でいつの間にか我らにくっついて移動してた。
 
●シナリオ中盤
 ヒロインから事情を聞きつつ、徐々に地球に迫る危機。さあストームナイトはどうするんだ、と言った状況。
 わたしは一応チーム内の頭脳担当のつもりでキャラを作ったので、「スーツ姿に変身することでわたしは知力を上げることができるので、その天才的頭脳で今目の前にあるこの謎を解いてみよう! 巨大化は必要ないから、スーツ姿になるだけね」
「わかりました、じゃあ手がかり分析の技能で判定してみてください」
「手がかり分析技能なら持ってる。でもこれ知力ベースじゃなくて知覚ベースの技能だから、変身した意味がなかった!?」
 だが振ったダイスの目が、20で振り足し、20で振り足し、20で振り足し、最後に9。ただのダイス目だけで69。
「なんて言う無駄なダイスm……いや、こうなることを見越して僕は変身したわけですよ! スマートでしょう」
「うっそでー」
 あとはストリート・パンクがググったりした。スタレンジャーも言いたいことがあったんだけど、喋れないのでうまく伝えられず、パンクが持ってるキーボードを指さして、こっくりさん形式で意思疎通してた。触るとリンクが切れるかもしれないので指さすだけ。指っていうか触手。
 文明の利器すげえ! そういう使い方するものじゃねえから、それ!
 
 聖騎士クリスは、何かを悩み続けるヒロインの心を解きほぐすため、ロマンスカードの効果と名誉の力も借りつつ、彼女と一対一で対話を行う。
 PC1ポジションが苦手と言いつつ、スラスラと相手を安心させる言葉を発し、それでもダメならドンと突き放す。すげえ。素晴らしい聖騎士様プレイだ。
 いやーメインポジションを他人に任せて自分が好き勝手できると楽だなー。
(何のサイドストーリーも引いていないので余裕ッ面でニヤニヤ眺めるわたし)
 
 ところでこの対話、一対一だと言ったがあれは嘘だ。
 実はこの部屋には保護色で隠れた巨大なヒトデと、霧になって部屋を漂っている吸血鬼と、ドアの向こうには猜疑心にまみれた目で中の様子をうかがっているモヒカンがいるぞ!
 「この絵の中に隠れている動物たちを見つけてみよう!」みたいな状況だ。見つかる動物にろくなのがいないけど。
 
 だがこの隠れ身が功を奏した。クリスが去り、部屋に一人残されたヒロインのもとに、迫り来る敵の姿。
 出て行くタイミングを失ったヒトデと吸血鬼は、まだ部屋の中にいたのだ……今彼女の危機を救えるのは君たちだけだ!
 どうするべきか考えに考えたスタレンジャーのヴェールは、保護色のままヒロインに覆いかぶさって、彼女の姿を見えなくさせることに決める。
「とはいえ、見えない存在に急に捕まえられたら、彼女は悲鳴をあげますよね」
「じゃあ触手で口をふさごう」
「なんだか陵辱ものっぽいな」
「そろそろ敵が部屋にやってきますよ」
「彼女を捕まえたまま、空を飛んで一緒に逃げますぷー」
「これ完全にアブダクションじゃねえか」
「キャトる? ヒロインがキャトられちゃう? 内臓のなくなったヒロインが発見されるオチ?」
「これ、ヴェール一人でどうにかなりそうだから、わたしがやることは無いようですね」
「あっ、じゃあシャーリーは窓開けてくれる? 窓閉まってるとガラスが割れて、逃げるときに音がしちゃうから」
「わかったわ(ガラッ)」
「逃げろぷしゅー」
「ヒロインがアブダクられたぞ!」
 ヒロインを窮地から救いつつ、「アブダクる」という謎の動詞を生み出し、ヴェールは夜の空へと消えた。
 
 この後、霧となって敵についていき、敵陣営の情報を集めてきたシャーリー。
 持ち前の美貌や吸血鬼の魅了能力や、夜の力によるパワーアップなどを全て上乗せして、敵の渉外をやり込める作戦を講じるもダイス目1。使った力全部が矛盾してる、これはリンク切れを免れない! どうしよう!
「仕方ないからアブダクる?」
「アブダクりましょうか」
 闇夜の巨大ヒトデにさらわれて、空に消えていく犠牲者二人目。アブダクられた。
 「あの星形って、実はエルダーサインかなんかなんじゃねえの」と言われつつ。
 捕まえた敵の渉外は、アルーシュのお得意の威嚇で「その種もみをよこせー!」と尋問をかまし、重要な情報もあっさりゲット。謎の生物にアブダクられた先にはモヒカンが待ち構えてるとかどんな悪夢だ。
 笑いすぎて疲れたので休憩を取り、最終幕へと進みます。
 
●シナリオ終盤
 ラストの敵地突入直前。未だ迷いを抱えるヒロインに対し、「大丈夫だよ、僕らには聖騎士のクリスも、あのトルウィン・タンクレッドだってついてるんだから! まあでも、もしそれでも不安だって言うんなら……僕で良ければ相談に乗るよ。弱さを抱える気持ち、僕はわかるんで……」ってセリフをかました、わたしのPCワン・オー・スマート。
 そこでちょうど幕が変わるからってことでカードを一枚引いたら、なんと! クリスが持ってる方じゃない、もう一枚のロマンスカードを引き当ててしまった。
 ということでヒロインに横恋慕。「彼女、素敵だな……でも僕さっき、クリスとの恋を後押ししちゃったよな……」とか言いながら。
 決戦の準備は万端、ただしチーム内には三角関係が残りますね。なんて形で決戦場へご到着。
 
 戦闘開始。悪漢が先行ではあるけれど、こちらには『活力』が出ている。推奨行動も任意。かなり有利なアドバンテージを引いたぞこれは。しかもヴェールがイニシアチブ掌握のカードを引いたばかりなので、PC側は超有利。
 とはいえ敵方の先制攻撃はなかなかに苛烈なもので、みんな結構とんでもないダメージを負ったんだけど、そこはそれわたしは防御力21ですから。ビッグ21には銃弾も剣撃も効かないのだ。普通のPCなら瀕死級のダメージを受けたけどショックダメージ2点で済んだのだ。
 えっこんなでかいダメージで最終的にショックダメージ2点? 何だこいつ馬鹿みたいなデータだな……(今更気づいた)。
 番手が回ってヒーローの行動。カード的にも経験者的にもやるべきことはもうこれ一つだなとわかっていたわたしは、ここで早速見せ場宣言。手持ちのカードをばばんと場に出して一斉に使用。
 巨大化して敵をぶん殴って、ついでに威圧とマッドサイエンスもかましてやった。
 その活躍の様子は声付きで一覧にするとこう。http://www.ahvb144.sakura.ne.jp/jug.htm
 
 「自分は見せ場宣言をやってしまったけれど、皆さんもカードの状況によっては同じように見せ場宣言をして、一気に勝負を決めるのもいいかもしれないですよ」って言おうと思ったら、今の推奨行動で奮起カードを引いてきた。
「あっ、これはもうみんなとりあえず見せ場宣言しちゃってカード無くしてもいいかも」
 おかげで次々に発生する見せ場宣言。敵陣営はタコ殴りだ!
 
 アルーシュはお得意の威嚇でプレイヤーズコールをかまし、シナリオ終了のためのキー行動を成功させた上に、「ではこの装置の犠牲になっていた連中を助け出そう。やれやれ、俺の仕事はホントはこれだったんだよ」と言って、個人的利害のサイドストーリーカードを見せるプレイング。
 「すげえ! かっけえ!」経験者として素直に感心しました。このプレイヤーさんTORG初めてなんだっけ? だとしたら見事な順応だなあ。
 一方その頃、敵ボスその1として登場した某悪漢は、専門用語でいうところの「アブダクる」を食らっていました。
 キラキラ光る星のヴェールから解き放たれた頃には、本性が悪から善に反転していました。2Pカラーの青い服になってた。
「そのもの蒼き衣を纏いて、金色の野に降り立つべし……」
「これ虫じゃなくてヒトデだけどね」
 
 搦め手組はこんな感じで行動を終わらせ(搦め手とは触手のことではないのであしからず)、ヴィクトリア・シャーリーの番。
 実は彼女は拳銃を持っているんだけど、「吸血鬼だから素手で殴ったほうが強いのかしら」「おう、ビッグ21も実は銃を持っているが、素手で殴ったほうが強いぞ!」ということで拳(ケン)は銃よりも強しだを行動で示す複数回攻撃。
 敵の精鋭部隊の首が全て吹っ飛び、シャーリーの周囲に血溜まりが出来上がったのだった。
 彼女の後ろで堕落の力的なスカウトマンが「君、いい腕してるね。こっちに来ない?」って誘いをかけているので、あの誘惑には全力で我慢してもらおう。新たなラスボスが生まれてしまう。もしくは別のゲームが始まる。http://p.twpl.jp/show/orig/Wf9MC
 残ったのは、精鋭部隊を率いていた敵ボスその2、サムライソルジャー。クリスと丁々発止で切り結ぶ。この対決の直前にようやく引くことの出来た、このセッション初の偉業カードをプレイするために、クリスには無数のドラマカードやヒーローカードが集まる。
 カードとポシビリティでサイコロを振り足し振り足し、最初の三回ぐらいまでは全部一桁の数字しか出ないもんだから「まさか偉業達成ならずか……?」と一瞬恐れたものの、結果的には60オーバー。
 無事に偉業を達成し、ボス剣士は真っ二つ。聖騎士クリスの美しい勝利は人々の心に希望を与え、ヒロインも自分のやるべきことを決意するに至り、地球は最大の危機を乗り越えることが出来たのでした。
 
 エンディングではビッグ21ことワン・オー・スマートは、「やっぱり僕なんかじゃ、偉業を起こせる聖騎士様には叶わないや」って卑屈に一人その場を去り、ヒロインはスマートを探すも見つけられず、そこに現れたクリスが彼女を支えるという展開。
 ともに美しい夜空を見上げると、そこにはひときわ輝く一つの星が……若干触手が生えてる感じのやつ……あれってもしかしてまた何かをアブダクってらっしゃいます?
 とキレイにオチもつき、『地球の長い午後〜Updated "夜明け前"〜』は終了いたしました。皆さんお疲れ様でした。
 
●セッション終了
 そんなわけでセッションも終わり、感想戦を軽くやって酒飲んで帰宅。
 非常にTORGらしいセッション&良いお酒にも恵まれ、非常にいい日でした。
 みんなも参加するといい。そしてわたしと遊んだり酒を飲んだりするといいと思います。
 多分来年もやると思うので、その際は皆さんどうぞふるってご参加ください。TORG知らないって人にも丁寧な説明がついてくるし、初プレイの人でもこのセッションのメンツたちぐらいに大暴れは出来ます。とっくに絶版したゲームだってのに、楽しいよ、これ。